【150秒の青春】目白研心チアの新たな船出「日本一になりたい」 30周年連載〈完〉

チアリーディングの目白研心「POLARIS」は、次の世代へと受け継がれた。3月22日の30周年記念公演(なかのZEROホール)が卒業生にとっての最後の舞台になった。「日本一になりたい」-。そう言ったのは4月に新3年生になるメンバーだった。新たな挑戦が今、始まる。(連載最終回)

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目白研心POLARIS連載〈3〉

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4月9日掲載=堺チアリーディングクラブMARINEが初登場!

新3年生の叫び

目白研心「POLARIS」30周年記念公演 舞台袖でピースする選手たち、2024年3月22日(撮影・鈴木みどり)

目白研心「POLARIS」30周年記念公演 舞台袖でピースする選手たち、2024年3月22日(撮影・鈴木みどり)

盛大に開かれた記念公演が終わり、ホールの観客席に生徒たちが降りてきた。

卒業生から後輩たちへ、声をかける。

集まったOGも加わり、その輪は広まった。

それがPOLARISの絆。

受け継がれる伝統。

この春に高校3年になる井上萌寧は、こんな話をしてくれた。

舞台で手を振る目白研心中学のメンバー(写真上)、子どもたちからの感謝の言葉に笑顔を見せる保護者(下) たくさんの人たちがPOLARISを支えている

舞台で手を振る目白研心中学のメンバー(写真上)、子どもたちからの感謝の言葉に笑顔を見せる保護者(下) たくさんの人たちがPOLARISを支えている

目白研心POLARIS 1990年に100人以上いたバトン部から希望者を募り、トライアウトの末に18人でチアリーディング部を創設。名誉監督の小山武男(18年1月に他界)が「伸び伸び」「素早く」「確実に」をモットーにして愛情を注ぎながら選手を育てた。1997年の全国高校選手権で初の全国制覇を達成。2000年にはジャパンカップ日本選手権を含む全ての大会を制した。昨秋の世界選手権で銀メダルを獲得したナショナルチーム東日本代表に4人(太田夏鈴、福山瑚乃、松田はづき、両角梨世)を輩出。チームの愛称「POLARIS」は「全ての星の中心としてひときわ強く光り輝く北極星のごとくありたい」という願いを込めて付けられた。

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編集委員

益子浩一Koichi Mashiko

Ibaraki

茨城県日立市生まれ。京都産業大から2000年大阪本社に入社。
3年間の整理部(内勤)生活を経て2003年にプロ野球阪神タイガース担当。記者1年目で星野阪神の18年ぶりリーグ制覇の現場に居合わせた。
2004年からサッカーとラグビーを担当。サッカーの日本代表担当として本田圭佑、香川真司、大久保嘉人らを長く追いかけ、W杯は2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会、ラグビーW杯はカーワンジャパンの2011年ニュージーランド大会を現地で取材。2017年からゴルフ担当で渋野日向子、河本結と力(りき)の姉弟はアマチュアの頃から取材した。2019年末から報道部デスク。
大久保嘉人氏の自伝「情熱を貫く」(朝日新聞出版)を編集協力、著書に「伏見工業伝説」(文芸春秋)がある。