【東和弘・オレに任せろ】

 4日目は準優進出戦10Rの川野芽唯に狙いを付けた。「私はいつも崖っぷちなんです」と笑って話す、メンタルの強さが魅力。気配的にも通用するだけのものがある。4コースから展開を突く差し技に期待する。

 追い込まれてからが真骨頂だ。初日は4、6着と崩れたが、ものの見事に2連勝で巻き返した。「2日目の整備が効きました。初日の成績には落ち込んだけど、諦めなくて良かったです」。今年の獲得賞金額は1500万円を超える勢いで、年末のクイーンズクライマックス出場を狙える位置にいる。「地元の福岡ですから、当然、意識しています」。モチベーションは極めて高い。

 実はデビュー前にも追い込まれた経験がある。約1年働いた会社を辞め、3カ月ほど無職で過ごしたのち、やまと学校に合格した。今となっては笑い話だが、「もう、貯金が残っていなかったので、受かっていなければ危なかった(苦笑い)」。高校時代はソフトボール部で活動したが、目立った成績は残せていなかった。それでも、一発合格だった。逆境の中で見せる勝負強さは折り紙付きだ。

 イン魚谷香織に対し、3コースの日高逸子が握って攻める。その間隙(かんげき)を突いて、平山智加と首位を争う。まずは(4)=(2)流しの8点、(4)(1)流しを加え、計12点を買う。