【大上悟・オレに任せろ】

 ◆11R 

 武田豊樹の復活祭だ。前を託すのは武田同様に準決を快勝し、ゴールデンレーサー(GR)賞で通算400勝に導いてくれた平原康多だ。

 武田は準決10Rで、打鐘で前を押さえ、三谷竜生を先行させると4番手をキープ。最終2角手前からまくると、けん制する山田久徳の上をあっさりと越えて、まくりで快勝。「三谷君がかかっていたので早めに仕掛けた」。会心の一撃だった。

 昨年は競輪祭決勝で優勝した平原を追走し、2着でKEIRINグランプリ切符をつかんだが、G1決勝進出はわずか2回に終わった。ラインの若手台頭で番手を回るケースが増えた。2月の全日本選抜の決勝2着も平原の番手。自力から自在へとイメージは変わった。それを今回は一掃した。初日特選でも果敢な逃げで2着と、自力の破壊力を完全に取り戻した。

 ジンクスも一掃した。07年平塚、12年熊本ではGR賞を制しながら準決敗退。「GR賞を勝つと決勝に乗れないと思っていた」と、負の連鎖も断ち切った。今シリーズは勝負フレームを2台持ち込んだ。「駄目なら交換するつもりだったが、答えは出た」。迷いも一掃した。

 決勝は細切れ戦だが、前を任せる平原は準決で3番手を取り切って快勝したように、レース運びは万全だ。逃げるのは深谷知広か三谷が有力。好位奪取からまくる平原とゴール前勝負で、決勝2着に終わった地元取手全日本の借りを返す。3連単は(5)=(1)から総流し。