【栗田文人・車券放浪記】

◆11R:特選 

自然体がいい。松浦が軽やかに初戦を勝利する。レースがなかった4日は朝の指定練習で強めに乗って、午後はローラーで調整。「昨日(前検日)、今日と感触はすごくいいです」と朗らかな笑顔を見せた。年明けから「ダービー制覇が目標」と公言してきたが、だからといって力みはない。前場所武雄G3優勝後も「特に変わったことはしていない。いつも通りにやってきた」と肩の力が抜けた、いい表情をしていた。

今年は2年連続GP出場を果たした昨年以上の勢いで勝ち星を量産。9場所走って全て決勝進出し、G3で4度優勝している。勝率44・4%、連対率75・0%、3連対率86・1%はメンバーで断トツだ。中でも初戦の強さが光り、4勝、2着3回で、着外はわずか2回。この数字も他を圧倒しており「練習の感触が良ければ、そのまま初日(初戦)から走れる。今回もそんな感じです」と自信を口にした。

今の松浦は距離に関係なく、自分のタイミングが来れば仕掛ける。展開的にまくりかカマシなら押し切り、早めの仕掛けになれば番手原田の差し目も十分だ。ただし、同学年のライバル郡司との対戦は令和以降の2年間で34度あり、別線にもかかわらず6度ワンツーでゴールしている。そのうち両者が自力で戦ったのは4度で、うち3度は松浦が勝利。力の決着も加味して車券を買いたい。

3連単は(2)=(8)-(5)(1)(3)(4)、(2)=(5)-(8)(3)(1)(4)。