【栗田文人・車券放浪記】

◆12R:ガールズケイリンコレクション

女王には逆らえない。児玉は出場7人の最後に京王閣入りすると「今回は勝ちにこだわりたい」と真剣な表情をつくり、同時に「人生初のパーマです」とちゃめっ気たっぷりに笑ってもみせた。そこには確かな自信と余裕が漂っていた。

ガールズGP3連覇などの実績を挙げるまでもなく、唯一無二の存在であることは誰もが認めるところ。3月の松阪ガルコレV後に腰痛で1場所休んだが、直前の小倉は抜群のパワーとスピードで完全Vを飾ってみせた。「その後も特別なことはせず、いつも通りにしっかり練習できた」。それなら状態面にも不安はない。

当地は過去3場所走って優勝がないが「悪い結果は覚えていないので」と笑い飛ばす。これ以上、重箱の隅をつついても意味がない。素直に「無観客は残念ですが、画面越しに応援してくれるファンの期待に応えたい」の言葉を信じる。

相手はナショナルチームの佐藤だ。先月末に東京オリンピック(五輪)のテスト大会に出場。ケイリンでは250メートルバンクで2周以上逃げ、小林優香と太田りゆにわずかにかわされて3着も、強気なレースぶりに磨きがかかっていた。ハロン(200メートル)では自己ベストの10秒9を出すなど絶好調で「ここで勝たなければ意味がない」と超強気。逆転があれば、この24年パリ五輪候補だ。

3着は令和以降、VS児玉で4勝8敗(勝ちは先着を含む)と健闘の石井、枠順的に児玉後位を回れそうな尾崎、進境著しい久米。3連単は(1)=(6)から(7)(2)(3)。