今場所がラストランとなる栗田雅也(43=静岡)が、チャレンジ予選1Rを制した。人気を2分した真砂英作と山口龍也が激しい主導権争い。後方で足をためていた栗田は、2角から一気にまくってみせた。これが通算365勝目で、3連単は80万円超の特大配当となった。

南関の一時代を支えたが、何度も大けがに泣かされてきた。ラストランを前に前検日には「自分らしく戦いたい」と話していた。言葉通りに若い2人がもつれた好機を逃さず、ゴール直後は右手を突き上げて喜びを表現した。「展開ですね。本当に良かった。ただ、まだ2日間ありますからね。しっかり頑張ります」。最後はキリリと引き締まった表情を見せた。