元S級1班で、デビュー37年目の川口満宏(56=東京)が往年の切れ味を見せた。準決9Rは目標の上川直紀が、別線がたたき合う流れを3角まくりで一蹴。川口は上川をゴール寸前でかわして1着となった。「上川君がライン決着できるタイミングで仕掛けた。いい走りだった」。自分のことより、地元ホープの気合を褒めた。

衰え知らずだ。過去には幾度となく、神山雄一郎の先行を差し切った。「神山は俺が付くと、不思議と早く仕掛けてくれた。抜かれないと思ったのかな。いい思い出だよね。まあ、いい展開でしっかり結果にすることは大事」。直前は練習や調整法を見直して臨んでいる。リズム上昇へ抜かりないベテランが、決勝9Rも強襲劇を見せる。