【ヤマコウの時は来た！】

◆12R・青龍賞　ロシア遠征から帰ってきた脇本雄太、深谷知広の末足が甘いのが気になった。脇本は「コーナーに入る時の（上半身の）壁の作り方が違う」と言い、深谷は「コーナー入り口のGのかかりが違うので、まだ体が慣れていない。だから足を使う」と言う。「でも1走したらかなり違いますよ」と気にしていない様子。「慣れる頃には開催が終わってしまいますけど」と深谷はジョークで締めくくった。「オチもうまくなったねー」と思いながら検車場を後にした。

青龍賞は北日本が福島と青森で分かれた。鍵となるのは2日連続で戦う渡辺雄太と新山響平のどちらが先行するかだ。ルールが変わって誘導タイムが上がったことに新山は「自分のやることは一緒（先行）なのであまり苦にならない」。新ルールになって積極性が戻ってきたので、説得力があった。

渡辺雄太は初日特選、新山を出させて中団を取る組み立てだった。新山ラインは外枠なので、一番前か一番後ろからの勝負になる。新田祐大はライン3車に加えて内枠だけに、有利にレースを進められる。心情は初日に連係した新山の3番手を取りたいはずだ。そうすると番手の坂本貴史に展開が向く。前回の小松島F1を優勝したように、いい流れが続いているだけにチャンスだ。（日刊スポーツ評論家・山口幸二）