新山響平(22=青森)の奇襲策は不発に終わった。

 準決10Rは単騎の新山が赤板前から飛び出し、ぐいぐい加速。第2先行の稲毛健太との車間は空くばかりだ。ところが、最終ホーム前から仕掛けた深谷知広にバックでつかまり、最後は5着に沈んだ。

 新山は「ギアを上げたせいか、前にすっと出られた。後ろを確認して、もう踏もうと…。一瞬(決勝進出の)夢は見た。でも、バック前で場内モニターを見たら、もう駄目だと思った」と苦笑交じりに振り返った。しかし、初のG1出場ながら、場内ファンを沸かせたことは間違いない。「次は決勝に乗れるように頑張りたい」。新山には大きな収穫があるレースだった。