またも手が届かなかった。

 7度目のG1決勝に挑んだ吉田敏洋は、岡村潤に粘られ、深谷知広も不発で7着。「はあ…」と、大きなため息をついて控室に戻ってきた。「しょうがない。もう少し早く潤を片付けられていたら…。オレの今までの生き方そのものじゃないが、コツコツ積み重ねていくしかない。去年も言ったけど(神様が)『もう少し頑張れ』ということでしょう」と、最後は苦笑いを浮かべていた。