準決11Rを山田英明が突破すれば、続く12Rで弟の庸平は近畿の3番手に食らい付いた。兄弟でG1の決勝に進むのは、18年日本選手権の村上義弘、博幸以来2年ぶり。

GP出場圏内にいる英明は「決勝に乗らないことには優勝もGPもない」と最低限のノルマを果たせて安堵(あんど)した。兄のレースで気合が入った庸平は「状態が良くないなりに考えて走った。初のG1決勝は素直にうれしい」と目を細めた。普段は「あまり一緒に練習しない」という兄弟が、大舞台で血の結束を見せる。

◆現行G1での兄弟決勝進出 75年高松宮記念杯の兄藤巻昇(3着)弟清志(優勝)が最初。山田兄弟は18年日本選手権の村上義弘、博幸以来2年ぶりで18例目。内訳は全日本選抜が2例、高松宮記念杯で3例、競輪祭、オールスターと日本選手権で4例あるが、寛仁親王牌では初めて。なお、兄弟ワンツーは76年オールスターの(1)藤巻昇(2)清志、10年松戸日本選手権の(1)村上博幸(2)義弘があり、山田兄弟がワンツーなら10年ぶり3例目となる。