【山本幸史・おヤマの大将】

◆12R・特選 今大会のポスターは「オニアツ。」がキャッチコピー。鬼に扮(ふん)した柔道家・篠原信一氏の写真には強烈なインパクトがある。頭に角があれば鬼かと思う男が出場するのは奇縁だろうか。アフロレーサー山崎に期待する。

1月の奈良F1、そして大宮G3とも未勝利。だが、このままずるずるいかなかったのが山崎のすごさだ。きっかけは2つ。「乗り方とか体のメンテナンスとか、全部見直しました。特に体のことはみんなに言われたので」。これまではがむしゃらに突き進んで戦ってきたが、周囲の助言で復調した。

さらに「高松から、佐世保で落車した時のフレーム」と、赤いレーサーに目を落とした。昨年12月の地元佐世保G3準決で壊れた自慢の愛車が修正を経て、手元に戻っていた。

今回がG1では初の特選スタート。ところが「初もの」は鬼のように強い。初G1だったいわき平オールスターで決勝4着。初G2の高知共同通信社杯も3連勝で決勝行き。初特選も、実戦初の別府でも、不安より期待の方が高まる。

四国の香川が「1番車なのでそういうことかと」と、番組の意図をくんで3番手を固めるのは鬼に金棒。さらに番手の山田は「とにかく、あいつが力を出し切れるように走ってくれれば。先行になれば援護する」と気合十分。古性と平原がいる以上、郡司も先行争いは避けたい。となれば逃げる山崎のマイペースが濃厚。「地元地区のG1で気持ちが入る」。後ろのことは2人に任せ、無欲の先行で激戦を突破する。

3連単(8)=(4)-全。(8)-(2)(9)(1)-全の35点で高配当に期待する。