手軽な朝マック、長居がOKのコメダ珈琲、記者がよく利用するドトールなど、世間の「モーニング戦争」は、お客さんの奪い合いが激しい。だが、ボート界のモーニングも、それに、負けず劣らずの競争社会だ。今月3日から、三国ボートが新たに、モーニングレースに参入した。4年前から開催を模索し、ようやく実現にこぎつけた。網頭(あどう)忠生事業局次長は「日本海で初めてのモーニングです」と胸を張ってアピールする。

 昨年度まで、モーニング開催場は芦屋、からつ、徳山の3場。そこに三国が加わった。デイレースでは、1億~1億1千万円の売り上げが目標だったが、早朝レースに懸ける期待は大きく、「1億5千万円をみてます。電話投票のファンを集中して取り込みたい」(網頭次長)と50%アップを見込む。そのために、1枠にA級選手を置いたシード番組を4個レース(1~4R)作り、先行する3場にライバル心をみなぎらせる。

 ただし、先行場と違う点が1つある。他場は年間通してモーニング開催(SG、G1、G2は除く)だが、三国は4~9月まで。10月~翌年3月はデイレースに戻る。しかし、場の特色として、4個のシード番組はそのまま残すことが決まっている。「お客さんに認知てもらって、下半期も買ってもらいたい」(同次長)という狙いがあるからだ。

 ちなみに、記者は3月23~28日のG2モーターボート大賞を取材したが、まぁ~、センター、ダッシュからのまくり、まくり差しが決まりにくい。追い風、向かい風のどちらにせよ、3~4メートルまでなら、枠なりインの信頼度は極めて高い。近畿初のモーニングは手軽にもうけて、長居もOKのレース場として、すぐさま、認知されるはずだ。