桐生ボートの開設61周年記念G1赤城雷神杯が、明日14日に開幕する。

 パズル完成へ、あとワンピース。広島のテクニシャン辻栄蔵が、史上19人目となる全場制覇の偉業へ挑む。通算優勝66回で、優勝歴がないのは桐生だけ。全24場中、23場目の優勝は16年5月の鳴門だった。「鳴門は(護岸工事で)休止しとったから。でも再開のオープンレースに呼んでくれた。それを勝ってようやくピースが埋まった」。これで待望の王手をかけた。

 残る関門、桐生の印象は「優勝がないから得意ではない。でも走る機会も少ない。それに40歳過ぎたら水面が見えんよ。これじゃ、記事にならんね(爆笑)」とジョークを交えた。とはいえ桐生ではSG優出2回、G1優出4回など優出は10回も数える。これまで縁がなかっただけで、不得手ではない。

 SG初優勝が03年8月蒲郡オーシャンカップ。元祖ナイター男と呼ばれ、夜巧者で知られる。「ナイターは試運転の時間が長いから好き。ペラをいっぱいたたいて乗って考えるので僕向きだと思う。これで記事大丈夫ですか、ハハハ」と相性の秘訣(ひけつ)を明かした。

 近況は9月常滑周年で約5年ぶりのG1優勝を飾り、続く宮島で連続Vと勢いは◎。ラストピースは記念Vでの全場制覇! そんな劇的な結末があっていい。