清水裕友(25=山口)がG1初戴冠を果たした。盟友・松浦悠士の先行に乗り、最終3角からの番手まくりでタイトルホルダーの仲間入りを果たした。早々と年末のKEIRINグランプリ(GP)出場を決めた。山口勢のG1タイトルは57年(昭32)高松宮記念杯(当時高松宮妃賜杯)の西村亀以来2回目。2、3着には平原康多、山田英明が入った。

GPを含めて9回目の決勝。清水がついに悲願を達成した。表彰式後、仲間の手で3回、カメラマンのリクエストでさらに3回宙に舞う。「うれしいですね。ここまで長かった。オッズを見て自分から売れていたし、期待に応えられて良かった」と、まだ夢の中にいるかのような表情を見せた。盟友が体を張って作ってくれたお膳立てをフルに生かした。「松浦さんのおかげ。(落車が)心配です。うれしいけど複雑な気持ちです」と表情を曇らせた。

それでも、山口勢にとっては大きな優勝だ。SS班の先輩である桑原大志が「素直にうれしい。今開催は本人も周りも、清水が優勝するムードになっていた」と言えば、鈴木啓一支部長は「自分が支部長をしている間にG1ウイナーが出るとは…」と目を潤ませた。3年連続のGP出場、SS班も決定した本人は「これからもタイトルホルダーとして、1戦1戦頑張りたい」と気を引き締めた。