全国的に広がる深刻なマスク不足。ガールズケイリンの癒やし系姉さん、猪子真実(40=愛知)はこう思いました。「売ってないなら作ればいいがね!」。しかし、ガーゼやゴムも品切れ状態。「だったら、あるもので作ればいいがね!」。こうして「イノコマスク」製作に立ち上がりました。【構成=松井律】

ガールズケイリンの猪子真実
ガールズケイリンの猪子真実

マスク用ガーゼの代わりに、ハンカチや手ぬぐいのような薄手の生地を用意。ゴムひもの代わりには天竺(てんじく)ヤーン(手芸などに使用する伸びない糸)を使用します。「中学校で習った家庭科レベルの私が作れるので、そんなに難しくはありません。ミシンがなければ、手縫いでも作れますよ」。


イノコマスクの作り方
イノコマスクの作り方

<1>横20センチ、縦13センチ(中央部は9センチ)の型紙を作成(サイズに合わせてご自由に)


<2>型紙に沿って生地を裁断。同じものを2枚作る


<3>生地2枚の表面同士を合わせ、両サイドの端から5ミリ辺りで縫い合わせる


<4>生地を開いて縫い目が中心になるようにずらす。全体にアイロンをかけ形を整える。上下の端から5ミリ辺りの位置で縫い合わせる。(角に5センチ程度の隙間ができるように)


<5>隙間が空いている角から全体を裏表に折り返す。4つの角をきれいに整えてアイロンをかける。空いている角の隙間と一緒に上下を全体的に縫う。


<6>両サイドに耳掛けのひもを通す幅(7ミリ程度)に折って縫う。


<7>天竺ヤーンを通して好みの長さで結んだら出来上がり!


イノコマスクを着けるガールズケイリンの長沢彩
イノコマスクを着けるガールズケイリンの長沢彩

SNSにアップしたところ、かわいい仕上がりに欲しがる選手が続出。長沢彩も「イノコマスク」愛用者の1人です。


晴光学院に約100枚のマスクを寄付する猪子真実(後ろ左が当銘直美、右が当銘沙恵美)
晴光学院に約100枚のマスクを寄付する猪子真実(後ろ左が当銘直美、右が当銘沙恵美)

○…猪子真実は度重なる開催中止と外出自粛でできた時間を使ってマスクを増産。日本競輪選手会愛知支部と交流を続けてきた名古屋市の児童養護施設「晴光学院」に贈ることにした。中嶋里美、斉藤由紀らも賛同。4月20日には当銘直美、118期の当銘沙恵美と晴光学院を訪れ、手作りマスク約100枚を寄付(写真)。「かわいい生地のマスクを見て子供たちが喜んでくれたのが、うれしかったです」と力をもらった。