清水裕友(25=山口)渡辺雄太(25=静岡)石塚輪太郎(26=和歌山)の105期3人が1日、新型コロナウイルス感染症対策のため、200万円を日本赤十字社に寄付した。

G1最高峰の日本選手権(ダービー)までもが中止となった状況下、彼らを突き動かしたものは何だったのか?


清水 次のレースをやるかどうかが分からないのが一番の不安。先行き不透明な中での練習は正直きつい。今までの競輪に戻るためにはまずコロナを終息させなければ。(寄付は)最前線で闘ってくれている医療従事者を少しでも支援できればという思いです。


清水裕友
清水裕友

渡辺 できるだけ早い終息を願ってのことです。


渡辺雄太
渡辺雄太

石塚 競輪は普段から地方財政にも貢献している。社会的な存在意義を再確認してほしかった。


石塚輪太郎
石塚輪太郎

偶然とはいえ、ダービー中止が決まった4月24日、ボート界が各団体結束の上、6億円を寄付すると発表。実に対照的だった。


渡辺 なぜ個人的な寄付の前にトップが競輪界をまとめて何かをしなかったのか、という思いはある。


清水 競輪界の中でバラバラなところがあり、みんな不安と闘っている。1つにまとめる策が欲しい。


これからの輪界を背負って立つ世代だからこそ、より危機感は強い。「我々若手が引っ張っていかなければ」(清水)と、自分たちのできることから1歩を踏み出した意義は大きい。


清水 プロスポーツで最多の人数を誇る。1つになれば大きな困難も乗り越えることができると思う。


渡辺 開催に向けて努力することも大事ですが、同時に終息後のことも考え合っていきたい。今はサイクリングが推奨されている。競輪を知らない人に興味を持ってもらえるビッグチャンスでもある。


本来なら今はダービー真っただ中。3人の思いが少しでも届いているのなら、上層部が何らかの打開策を打ち出してもいいころだ。【競輪班】