A級準決3Rの小島歩（31＝神奈川）は、中団のインコースに包まれる展開をこらえて、何とか3着で決勝に進んだ。「内にも外にも人がいて踏むところがなかった」と力を出し切れず、悔しさをにじませた。

メンバーが発表されると、追い込み選手は自分が回れる位置の優劣に一喜一憂しがち。しかし、小島が不満を漏らしているのはほとんど見たことがない。「僕もたいした自力じゃなかったし、駄目だった時の気持ちも分かる。今は目標がいるだけで、チャンスはありますから」。この姿勢が、きっとラインの自力型の信頼を勝ち取っていく。