「第34回競輪年間三賞」の殊勲賞、敢闘賞、技能賞がそれぞれ決まった。

昨年の競輪界の顔は脇本雄太だったが、技能賞の松浦悠士も遜色ない。東京五輪出場を優先したためG1メインの脇本に対して、松浦は1年を通しての活躍。実質的に輪界を引っ張ったのは松浦だった。今年に入ってもすでにG3を2つ取り、内容も文句なし。彼の発言は重みもあり、コメント通りに走るレーススタイルはファンの信頼も厚い。五輪は今年に延期されたので、今年も松浦に対する期待は大きい。

敢闘賞の和田健太郎は、昨年のGP優勝が評価された。彼が1番車になると、南関地区の自力選手も恩恵を受ける。深谷知広の移籍も重なり、川崎から始まるG1戦線での南関勢の活躍は必至だろう。健太郎の役割は大きい。

女子は今年も児玉碧衣を中心に回る。彼女の活躍が女子の底上げにもつながるので、そこも期待したい。(日刊スポーツ評論家、山口幸二)