KEIRINグランプリ2021(GP、30日・静岡)の共同会見が21日、都内ホテルで行われた。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、昨年同様にリモートで実施。注目の関東勢は吉田拓矢(26=茨城)を先頭に、宿口陽一(37=埼玉)が番手、9年連続12度目のGPとなる総大将の平原康多(39=埼玉)が3番手となった。
出場12度目にして悲願のGP制覇を狙う平原が、関東3番手回りを明言した。「僕は2人に世話になっているので、2人の意見を重視したライン。自然ですね」と静かな口調。「任せられる2人なので」と全幅の信頼を寄せて大一番に挑む。
平原に意見を聞かれ、迷わず先頭を買って出たのは吉田だったという。宿口も「ラインで考えれば、平原さんが番手の方が強力だと思う。でも、僕は平原さんの前で走ることが目標だった」と思いを伝えた。頼もしい後輩たちの言葉に反論などあるわけがなかった。「関東で一番年上? 年を取りましたねえ」と、どこかうれしそうに笑った。
「3年前の静岡がすごく印象に残っている」。落車し、車輪が壊れ、再乗もままならない中で、大声援に背中を押されてゴールしたあのGP。今度こそ、歓喜の声援を浴びるつもりだ。
一方、追い込み2車となった東北勢は、郡司とのタッグを選択した。佐藤は「郡司君にはここ数年、何度も世話になっている。それが普通だなと」。守沢も「慎太郎さんは追い込みとして尊敬している。3番手を固める」と結束を決めた。
役者が出そろい、並びも決定。競輪ファンにとって最も楽しい1週間が始まった。【山本幸史】