12Rで優勝戦が行われ、田口節子(40=岡山)が2コースまくりで優勝。12年3月のレディースチャンピオン(多摩川)以来、3度目の女子ビッグタイトルを獲得。3月に大村で行われるSGクラシックの出場権を手に入れた。なお、21年の女子獲得賞金は遠藤エミが17年以来2度目の1位となった。11Rで行われたシリーズ優勝戦は松尾夏海(30=香川)が2コースから差し切りデビュー初優勝を飾った。

    ◇    ◇    ◇

これ以上ない勝ち方だった。2コースからコンマ12のトップスタート。全速で決めただけに、スリットからの勢いも違う。インから先マイに出ようとした平高奈菜を一気にまくると先頭へ。2Mで遠藤エミが逆転を狙って差しに構えたものの、エンジンパワーの差は明らか。そのまま歓喜のゴールへと駆け抜けた。

ピットでは岡山支部の先輩後輩がお出迎え。両手を挙げてガッツポーズして戻ると、堀之内紀代子や寺田千恵と抱き合って喜びを分かち合った。

表彰式では「いまだに信じられない。何かふわふわしてますね」と夢見心地。勝者の証しであるティアラを付けて「重たくて怖いですね」と照れた。

今節は自分自身をとにかく信じた。優勝戦の朝、ギアケース調整に着手。特訓で確かな手応えをつかんだ。「トライアル1回戦みたいな雰囲気が出てきたし、これならいいかな」。以前ならば不安が頭をよぎり、ネガティブになる自分がいた。しかし、「勝負することはつらいけど、自分を信じてあげないといけないって思いました」。戦いへ向けてリラックスすることを心がけ、最高の結果を導き出した。

今後の目標を聞かれると「もっと成長できるように、いろんなことを試しながらやっていきたい。お客さんが舟券を買ってくださるので、自分が納得できる状態で走りたい。それに尽きますね」と意欲を口にした。自分に、レースに、そしてファンのために真摯(しんし)にボートレースに取り組み、22年もさらなる進化を遂げる。