日刊スポーツ新聞社制定「第36回ボートレース年間三賞」の各賞受賞者が決まった。2連対最多の敢闘賞はベテラン石川真二(51=福岡)が初受賞を果たした。

石川真二が初の敢闘賞を受賞した。21年積み重ねた白星は122、2着が87回で2連対数は209回に及んだ。「昨年はいい仕事ができました。こんな世の中(コロナ禍)なのに仕事ができて幸せだったし、恵まれていましたね。1走1走丁寧に走って、フライングは意識した。調整がうまくできたし、家族の支えも大きかったですね。自分のやってきたことが間違いではなかったと確認できました」。感謝の思いを語る表情が印象的だった。

石川のレーススタイルは積極的なコース取りから1、2コースを奪い、進入から波乱を巻き起こす。

「深い進入になるからなかなか勝てないけど、その中で勝率を残していかないといけない」と、内志向を貫く難しさを話す。

昨年は藤山翔大と最後まで最多勝争いを演じた結果、122勝で並び勝率の差で石川が接戦を制した。「11月に入った頃から意識をして福岡、芦屋を連続優勝して、狙ってみようと思いましたね」と振り返る。

まだまだ石川の挑戦は続く。「最多勝の最年長記録は狙っていきたいし、目指す人がいるのは大きい。SG、G1も出たいし、この気持ちはなくしたら駄目。現役でいる限り持ち続けます」。最多勝を目指す戦いに、終わりはない。

◆敢闘賞 51歳マスターズ世代の石川が、フライング休みなく1年を通して連対を積み上げ、初受賞。出走回数は346回に及び、3分の1以上の122勝を挙げ、2連対率は60%を超えた。ピット離れにこだわった独自の調整を施し、スロー進入から自在な攻めでレースを作るスタイルを貫く。高い調整力と確かなターン技術は衰え知らず、常にファンの信頼に応えての受賞だった。

◆石川真二(いしかわ・しんじ)1970年(昭45)4月19日、福岡県生まれ。66期生として90年5月常滑でデビュー。90年6月蒲郡一般戦でデビュー初勝利。初優勝は93年3月蒲郡。G1優勝は1度。同期に橋本久和、芝田浩治らがいる。164センチ、54キロ。血液型B。