5月にデビューした121期ルーキーの真砂英作(27=香川)が、充実ぶりを見せている。

養成所で0勝42位と低迷したとは思えぬ先行力。チャレンジ予選4Rは、後攻めから赤板で前団を押さえ、そのまま押し切った。気温9度、冬でさらに重くなる取手バンクも何のその。駆けてライン決着を果たし、「思ったより走りやすかった」と、涼しい表情で振り返った。

取手競輪場に足を踏み入れたのは今回で2度目になる。「明大の頃に、場内のイベント整理か警備のアルバイトで来たことがあるんです。その当時は選手を目指していなかった。朝の指定練習では、1コーナーで警備したっけとか思い出しながら。その時は選手になると思ってない。今は金網の内側で戦う自分がいる」。

記憶をたどりながら、「準決も自分のレースを」と、意気込む。いま、3場所続けて決勝進出中だが、準決白星はない。チ準決6Rは勝って新たな思い出を作るか。懸命に逃げていく。