番手絶好の佐々木悠葵(27=群馬)が差し切ってG3初優勝を飾った。「自分1人の力で勝ったとはまったく思ってない。ラインのおかげです」。

決勝進出メンバーに関東勢が4人。佐々木は当初「これは別ラインになる」と思ったと言う。そんな佐々木に先輩の吉沢純平と宿口陽一が声をかけた。「お前はどうしたいんだ」。佐々木は素直に「まとまりたい」と答えた。

「それじゃ(真杉匠の)番手で頑張れ」と激励し、吉沢が3番手、宿口が4番手を回った。この時に佐々木の優勝は半分決まっていた。

稲毛健太-稲川翔-南修二が残り2周から突っ張ったが、真杉が打鐘前にカマして4人で出切った。稲川が最終ホームからまくったが、3番手の外までが精いっぱいだった。

佐々木は「G3を勝ったことで“何でもする佐々木”と警戒されるかもしれないが、強い気持ちではね返したい。来年はG1の決勝に乗るのが目標」と力強く締めくくった。【榎並義朗】