直前の川口G1開設記念で優出3着だった佐藤励(24=川口)は、今節ただ1人、最重ハンデから前を追う戦いとなる。

川口G1優勝戦は好試走タイムから穴人気にも推されたが、スタート8番手。そこから追い上げる形で、優勝した青山周平、2着の佐藤貴也に僅差の3着に入った。青山の逆転勝利で名勝負となったファイナルの中でも、存在感を存分にみせた。

「川口G1優勝戦は緊張に負けちゃった感じですね。スタートが…。手が離れなかった」。最後は強烈に追い上げていただけに、3枠から、せめてスタート枠なり近辺で出られたら…と、思いたくもなる。

その優勝戦の、勝負どころの8周3~4角で内を突いた場面を解説してくれた。「(先頭を走っていた)佐藤貴也さんが(8周3角で)真っすぐ滑ってたんで。その外にはつけられないし、(内で我慢は)なかなか厳しかったです。青山周平さんの付ける位置がうまかった。佐藤貴也さんが真っすぐ滑っていたから青山周平さんが早めに(アクセルグリップを)閉めたように(映像では)見えたんですよ。だから2人(佐藤貴也、青山周平)が真っすぐいって、自分が(コーナーで)曲がっていたから、すごく(突っ込んで)行っているように見えたんでしょうけど、自分は内に車を向けただけ。止めるしかできなかった。いい経験になりました」。川口G1の優勝戦は、佐藤励にとって経験値を上げる一戦となったようだ。

「敗因は完全にスタート。あそこまで追えたようにレース足は良かった。それを駄目にしたのはスタートです。スタートは改良中なんで…」。アクセルグリップの握り方を変えるなど試走錯誤して、今節も何度も練習して切れるように努力していくそうだ。

整備に関しては「クランクを交換しました。ロッドも換えたので、また合わせ直さないと。今節はヘッドとシリンダーは換えるつもりはないですよ」。まずはクランクを換えて、競走車の変化を見極めて整備していく。初日は12Rに出走。単独の50メートル線からきっちり追い上げて白星発進を目指す。