ついに、この時が来た。西山貴浩(38=福岡)がトップスタートで逃げ切り、SG初優勝を飾った。通算7度目のSG優出で悲願達成。優勝賞金3700万円を加算し、年末のSGグランプリ出場へ大前進した。2着に馬場貴也、3着に河合佑樹が入った。

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どんなもんじゃい! ゴール後、高々と右腕を突き上げた。05年11月、若松でのデビューから約20年。西山貴浩がついにSGタイトルを手に入れた。

インからコンマ11のトップスタートを決めて1Mを先マイ。差した馬場貴也、外を握った河合佑樹が迫ってきたが、2Mを先に回って抜け出した。

「ハナを切ったのは分かったので、あとはターンマークを回るだけと思っていた。馬場(貴也)さんの差しだけ怖かったけど、1Mを回った瞬間にやったと思った」と胸を張った。

SGでは初の予選トップ通過→初の優勝戦1枠。未知の領域だったが、「(20年の)平和島のグランプリで白玉(1枠)が2回出た。あの経験が生きている」。

重圧をはねのけた先に待っていたのはスタンドからの大歓声。ゴールの瞬間から、ウイニングランまで西山コールが響き渡った。「すごかった。初めてヘルメット越しに聞こえた」。表彰式後にピットで行われた水神祭も、多くのファンが見守った。

SGタイトルを手に入れ、記憶だけでなく、記録にも残る男になった。今年の獲得賞金ランクは4位(優勝戦終了時点)に浮上。このまま無事なら年末のグランプリ出場がかなう。「小中高で、こんな順位は取ったことがない」と笑わせながらも、「グランプリを取るなら2ndから行かないと取れないのが痛いほど分かっている」。

目指すは年末の大一番。その前に8月、地元若松でのSGメモリアルも待っている。目を向けるのは次の戦い。しゃべりでもレースでも、ボートレース界きってのエンターテイナーが盛り上げる。【栗原ひろ人】

◆西山貴浩(にしやま・たかひろ)1987年(昭62)5月15日、福岡県生まれ。97期生として05年11月若松でデビュー。08年9月若松で初優勝を飾った。G1優勝は4度。SGは7度目の優出で初優勝となった。同期は土屋智則、山口達也、田中和也ら。169センチ、53キロ。血液型A。