<国際親善試合:日本0-2ガーナ>◇30日◇日産ス

 仮想セネガルだったガーナに、あまりにも素直な攻撃を仕掛けすぎた。大迫や武藤がゴール前に迫った際、サイドからのクロスが単調すぎた。距離がある上に相手守備が態勢を整えている状況では、いくらクロスを供給しても決定機は作りづらい。武藤らも惜しいシュートは放ったが、本当に欲しいタイミングでのパスは少なかったはずだ。本田や宇佐美にしても攻撃陣との距離をもう少し詰めてほしかった。全体的に工夫が足りない印象だ。

 この試合は23人に入るための最終選考の場になったため、香川や岡崎にしてもアピールしないといけなかった事情は分かる。その比重が大きいがゆえに、日本代表として窮屈な試合になった。せめてもの救いは2失点はミスからだったこと。すべて悲観するような内容ではない。時間は少ないが地道にやるしかない。(日刊スポーツ評論家)