どんな大会であれ優勝することは喜ばしいことであり、ましてや日韓戦を制したことは自信になる。

国内組にとっては、W杯へ滑り込むためのアピールの場。うまくいった選手もいれば、そうでない選手もいるだろう。満足のいかない内容だった選手は、今回の大会を経験したことで対抗心が生まれ、チームに戻ってからひと回りもふた回りも成長するために努力をする。チームが優勝した上で、個人的にも成長の糧にできるということが、何よりの収穫になった。

ゴールを決めた相馬と町野、西村や藤田も印象的だった。特に相馬はボールを持った時だけでなく、ボールを持っていない時の動きや、守備でも効果的だった。点を入れた場面では、タイミング良くゴールをするスポットに入っていた。

相馬の先制点をアシストした藤田もいい動きをしていて、まだまだ伸びしろがある。よりレベルの高い経験を積み重ねれば、楽しみな存在になりそうだ。

全ての選手にいえることはカタール(W杯)もあるし、その次のW杯もあるということ。まずはカタールへの準備をしながら、目の前のJリーグの試合でいいプレーをすることが大切だし、それが未来へとつながる。

今回の経験を最大限、生かして欲しい。(日刊スポーツ評論家)