日本サッカー協会(JFA)は20日、6月に国際親善試合2試合に臨む東京五輪世代のU-24日本代表27人を発表した。この活動から合流するオーバーエージ(OA)にはDF吉田麻也(32=サンプドリア)、DF酒井宏樹(31=マルセイユ)、MF遠藤航(28=シュツットガルト)を招集。A代表でも不動の守備陣を結集させ、本大会に向けた総仕上げに入る。

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このメンバーで点が取れるかな。OAで守備的な選手を3人選んだのは、やむない選択か。森保監督は、1次リーグを2位通過することしか考えてないのだろうな。

日本は先制されると、追いつき逆転するのが難しい。攻撃的な選手の面々をみたらすぐ分かるね。久保、堂安、三笘、三好、上田と、似たようなタイプが多い。FW前田と林もプレースタイルは似ている。先制された場合、途中で選手を代えて攻撃パターンを増やすことは難しい。これじゃ相手は守りやすいに決まってるよ。

先に失点したくない。だからこのメンバー構成になったんだろうね。「絶対に先制点を許さない」という森保監督の強い意気込みを感じるね。守り倒してセットプレーで点が取れれば、1-0で勝てる。じゃなかったら0-0で勝ち点1を稼ぐ。このパターンしか思い浮かばないね。吉田、冨安、酒井、板倉、遠藤航とヘディングの強い選手がいるから、セットプレーでなんとか1点取りたいんだろうね。よくても1次リーグは、2位通過だね。

7月の日本は熱い。攻撃陣も走り回って守ることを要求される。守ってからカウンターを狙うには体がもたない。当然、逆襲時の破壊力は、あまり期待できないね。だから堅守速攻にもならない。3-0で勝ったアルゼンチン戦のように、運良くセットプレーで点が取れればいい、という甘い考えじゃないのかな。

マッチメークも大問題だ。ガーナがアフリカ予選で4位敗退したと言っても、予選と同じモチベーションで来日するとは思わない。ジャマイカだって、A代表戦の付録でついたU-24代表戦で、お小遣いを稼ぐだけだろう。この相手とやって五輪本大会メンバーに落選する選手は、納得するのかな。

五輪本番で、守って守って守り倒す日本を応援する身にもなってもらいたいよ。ストレスがたまりそうだな。(日刊スポーツ評論家)

U24日本の予想スタメン
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