三笘、半端ないね。あの流れで、あの時間帯に、あのプレッシャーの中で2点も決めるか。もう「半端ない」の代名詞は、大迫じゃなく、三笘だったり、最近までの伊東だったりだね。

日本対オーストラリア 後半、ゴールを決め雄たけびを上げる三笘(撮影・横山健太)
日本対オーストラリア 後半、ゴールを決め雄たけびを上げる三笘(撮影・横山健太)

徐々にではあるけれど、若い選手たちが、代表でも結果を残すようになった。この雰囲気と流れを世代交代の原動力にしないとな。もう、長友らの時代じゃない。東京五輪世代の三笘やDF冨安、MF久保、FW上田と前田、MF旗手、DF中山らがレギュラーにならないとな。

ベテランの力が落ちてきて、もうA代表の大きな壁にはなっていない。これからは、W杯に向けての強化になるわけで、この半年間で世代交代を成功させないと、本大会での大躍進はないだろうな。若手はその自覚を持って、所属クラブで力を伸ばさないといけないね。

W杯本番までの国際Aマッチをすべて欧州で戦ったり、強国との試合を組んだりすることは難しいだろうな。日本協会が自社ビルを売るくらいだから、強化費捻出も余裕がないだろう。仮に強国を日本に呼んだとしても、移動のリスクなどもあり、100%に力は出してくれないし。アジアのジレンマだね。

代表チームは、個々が集まって試合するところ。力を伸ばすのは、所属クラブなわけだから、三笘ら若手はもっと結果を出して、もっとビッグクラブに移籍できるほど成長しないとな。南野がリバプールでリーグ戦に出て、久保がRマドリードに戻ってベンチに入るくらいにならないと、W杯で日本が世界を驚かすことは難しいだろうな。(日刊スポーツ評論家)

オーストラリアに勝利し横内コーチ(左)と抱き合う森保監督(撮影・横山健太)
オーストラリアに勝利し横内コーチ(左)と抱き合う森保監督(撮影・横山健太)