サッカー日本代表の次期監督の最有力候補のバヒド・ハリルホジッチ氏(62)は戦術面でも、チームづくりでも現実的と言える。親交のあるオシム氏も千葉や日本代表で強調した「走れる、ハードワークできるチーム」が基本。その上で、14年W杯ブラジル大会では、決勝トーナメント1回戦のドイツ戦まで、相手に合わせ4試合で4つシステムを使った。

 1次リーグ初戦のベルギー戦では相手の攻撃を注意し、4-3-3の後ろ7人で引いて守った。続く韓国戦は5-4-1で、左右DFを含めた両サイド攻撃を重視。ロシア戦ではバランスの良い4-2-3-1で攻め続け、ドイツ戦では一風変わった5-1-3-1の後ろ6人で守り、サイドからクロスを放り込んだ。

 チームづくりも現実的だ。アルジェリア代表のW杯ブラジル大会のメンバー23人の中には、フランス生まれの選手が16人いた。その中で、ハリルホジッチ氏が就任した11年以降に初めて起用した選手が10人もいた。日本代表監督に就任した場合、Jリーグで活躍する外国人選手に日本国籍を取得させたり、海外生まれの日本人選手を発掘しようと積極的に動くかもしれない。【千葉修宏】