なでしこリーグ仙台レディースのMF川村優理(25)が1日、女子W杯カナダ大会の日本代表メンバーに選出された。初めてW杯行きの切符をつかんだ仙台レディースの大黒柱は、さらなる成長を誓い、世界を相手に戦いの舞台に挑む。

 「考えるだけでワクワクする」場所への扉が開いた。W杯メンバー入りを受け、福島市内で会見に臨んだ川村は「選ばれてうれしい。不安もあったし、いろいろな思いがありましたが、今はホッとしています」と笑顔をみせた。

 初挑戦の舞台で、経験と実力をぶつける。仙台ではボランチとして多くの役割をこなす中心選手。今季開幕から5戦4得点と、広い視野とゴールへの嗅覚を武器とする。DFでの選出だが「CK、FKなど得点を取るチャンスはあるはず。特徴を生かせれば」と、連覇を目指すチームへの貢献を誓った。

 個人的な目標は「1試合でも多く出ること」と控えめだが、W杯へかける気持ちは強い。メンバーに選ばれなかった4年前は「未知の世界だと思っていたし、出られるとは思っていなかった」と実力不足を感じたという。だが世界一に輝くなでしこジャパンをテレビで見て「次は出られるように」と決意。カナダ杯やアルガルベ杯など国際Aマッチで実績を重ね「球際や1対1では世界相手でもできる」と自信をつけた。

 「このW杯を通して、もっと成長したい」。川村は喜びと決意を胸に、まずは今日2日、福島開催の日テレ戦でチームを勝利に導く。【成田光季】

 ◆川村優理(かわむら・ゆうり)1989年(平元)5月17日、新潟市生まれ。中1時に当時北信越リーグの新潟入り。05年にU-17代表。13年に千葉へ移籍し、14年から仙台に完全移籍。リーグ戦通算187試合21得点。なでしこジャパンは09年に初選出。国際Aマッチ13試合2得点。167センチ、55キロ。