国際Aマッチ出場2試合の昌子と、同73試合の吉田が同時に出場するのは初めて。経験差を不安視する声もある中、41試合の実績を持つ30歳森重という「保険」はない。逃げ道をふさがれてハリルホジッチ監督のテストを受ける形だが、望むところだ。「失点して『森重君がいなかったから』と言われるのは悔しい。監督がこだわる無失点で2試合を終えたい」と燃えた。

 昨年12月のクラブW杯決勝。Rマドリード(スペイン)のFWロナルドを1対1で止め、ブレーメン(ドイツ)など海外から興味を示される存在になった。それでも「(2日前の)欧州CL決勝を見れば、あの時のレアルが本気じゃなかったことは分かる。彼らと真剣勝負ができるW杯の舞台に立ちたい」。そのための第1歩をシリア戦で踏む。

 先発は15年3月ウズベキスタン戦以来2年ぶり2度目。会場は同じ味スタだが「レベルは上がっている」と強調した。鹿島と同じ3番を背に、新陳代謝の“源”動力になる。【木下淳】

 ◆昌子源(しょうじ・げん)1992年(平4)12月11日、神戸市生まれ。元神戸ユース監督の父力さんの影響でサッカーを始める。G大阪ジュニアユース-米子北高から11年に鹿島入り。14年に定位置をつかみ16年にはベストイレブンに選出され、クラブW杯で決勝Rマドリード戦でも存在感を示す。国際Aマッチは2試合0得点。昨年10月に結婚。182センチ、74キロ。愛称「ゲン」。