オーストラリアは昨年10月のW杯アジア最終予選で日本と対戦したときは4-4-2を採用していた。09年以降の日本戦は8試合すべて4バック。日本にとって天敵の3バックは未経験のシステムとなる。もっとも、この新布陣は守備面において改善の余地を残した。前半5分の失点は3バックの左横のスペースを突かれた。同39分にも自陣左サイドを崩されて決定機を許した。

 MFベヒッチは「いいテストになっている。このサッカーを続けていく」と話した。守備面の短所をのぞかせた前半と、攻撃面の長所を示した後半。8月31日のW杯アジア最終予選で日本と対戦するライバルは、世界の舞台で確実にチーム力を高めている。

 ◆オーストラリアの布陣 3バックの中央はインテルミラノのDFセインズベリーが不動。横浜のDFデゲネクも3バックの一角として最近3試合連続でフル出場。10、11年にJ2の千葉に在籍したMFミリガン(バニーヤス)がダブルボランチの主力だが、不動のコンビを組むはずだったMFジェディナク(アストンビラ)が負傷で今大会欠場。プレミアリーグのボーンマスに所属する主力左サイドのDFスミスも今大会はメンバー外。3トップの中央はW杯アジア最終予選でチーム最多4得点のFWユリッチが主力で、「日本キラー」のFWケーヒルはスーパーサブ。