【リール(フランス)6日】日本代表DF長友佑都(31=インテルミラノ)が、国際Aマッチ通算100試合出場の節目を、10日の王国ブラジル戦で刻む。セリエAのトリノ戦を終え、5日夜(日本時間6日未明)にリールの宿舎入り。ブラジル戦に出場すれば日本代表史上7人目の大台到達。同世代の本田、岡崎に加え、香川まで招集漏れしたが、不動の長友が百戦錬磨の力を見せつける。

 これも何かの運命か。百戦錬磨の長友の100戦目に、最高の舞台が用意された。相手はブラジル。ミラノでのトリノ戦を終え、その日のうちに宿舎入り。深夜だったが、待ち受けた取材陣にもにこやかに対応した。「100試合という、それだけでも名誉なことで、プラス、相手がブラジル。まだ出られるかは分からないですけどチームメートのミランダもいますしネイマールや一緒にやっていたコウチーニョもいますから」と臨戦態勢だ。

 王国にもなじみの選手がいるのがすごい。ミラノで別れたミランダとは会場のリールでの再会、互いの熱闘を誓い合ってきた。日本代表でも激しい競争を勝ち抜き、この日を迎える。

 08年5月のキリン杯コートジボワール戦(豊田ス)でのデビューから10年目。初戦の相手の監督はハリルホジッチ氏だった。それほど長い歴史がある。

 以来、ずっと主力。年平均10戦ペースで代表キャップを重ねた。これがどれだけすごいことか。同世代の本田と岡崎、そして長く主力だった香川まで招集外だが、長友は違う。そのメンバー発表会見で指揮官からも「ユウトは本当に誇り。本当に素晴らしい人間。いつも勝利、結果に飢えている男だ」と絶賛された。

 日本はブラジルに国際Aマッチで過去0勝2分け9敗と未勝利。区切りの一戦を歴史的金星で祝うことができたら最高だ。「僕個人もチームとしても、世界のレベルでどれだけ試せるか、楽しみですね」。王国ブラジルにはネイマールらがいるが、日本にも長友がいる。【八反誠】