日本代表が、初体験のビデオ判定でPKを許すなど、前半だけで3失点。後半18分にDF槙野智章(30=浦和)のヘッドで1点を返すも、世界2位のブラジルに完敗した。

 日本代表は前半7分、ブラジルのCKの際にDF吉田麻也(29=サウサンプトン)が相手選手を倒した。その後、同9分に当該シーンを映像で確認したビデオ・アシスタント・レフェリーの依頼を受け、主審が吉田にイエローカードを出し、PKを宣告。同10分、FWネイマール(25=パリサンジェルマン)にPKを決められ、先制を許した。

 同16分には吉田が、再びペナルティーエリア内でFWガブリエルジェズス(20=マンチェスターC)を倒してPKを与えてしまう。そのPKを再びネイマールが蹴ったが、GK川島永嗣(34=メッス)がキックの方向を読み、見事に弾いた。

 流れを引き戻すかに見えた日本代表だったが、ブラジルの巧みなパス回しと速い連係プレーに翻弄(ほんろう)された。同17分にMF井手口陽介(21=ガンバ大阪)がクリアをミスしたボールを、DFマルセロ(29=Rマドリード)に右足で強烈にたたき込まれこの日2点目を失った。

 前半36分には、中央のFWビリアン(29=チェルシー)のパスを受けたDFダニーロ(26=マンチェスターC)に左サイドを割られ、低く速いクロスを放り込まれると、ガブリエルジェズスに左足で押し込まれ、3点目を失った。

 日本は後半からFW久保裕也(23=ヘント)に替え、浅野拓磨(23=シュツットガルト)を投入。そして同18分、井手口の左CKをファーサイドで待ち受けた槙野智章が、DFジェメルソン(25=モナコ)に競り勝って頭でたたき込み1点を返した。

 後半43分には左FKをFW杉本健勇(24=セレッソ大阪)が頭で合わせてゴールに押し込んだが、判定はオフサイド。杉本は天を仰いだ。

 その後、ロスタイム4分にDF酒井宏樹(27=マルセイユ)が右サイドを抜け出し、上げたクロスに浅野が絶妙なタイミングで飛び込むも、ボールは足に当たり損ね決定機を逃した。