日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督（６５）が２７日、都内でＷＯＷＯＷの特別番組の収録に臨み、来年のＷ杯ロシア大会で「伝説の試合」を披露すると誓った。番組で、元日本代表ＤＦ宮本恒靖氏と対談し、胸中を語った。明日２９日には、１２月の東アジアＥ－１選手権に臨む国内組の日本代表メンバーを発表し、１２月１日にはモスクワでＷ杯の組み合わせ抽選に出席する。

　ハリルホジッチ監督が来年のロシアでの野望を語った。「１次リーグ突破をはじめとし、素晴らしい勝ち上がりを見せたい。そして“伝説の試合”をつくる」。いつもの会見とは違う、冷静な口ぶりだった。

　語り継がれる「伝説の試合」について、こう補足した。「ラグビー日本代表の南アフリカ戦がそうだった」。１５年、楕円（だえん）のボールのＷ杯でエディージャパンが演じた世紀の番狂わせ。同じように国民を揺さぶることが日本サッカー発展のために重要という視点からの決意。「任せてください」とも約束した。

　そのため、ＦＷには「エゴイスト」、ＭＦには「コミュニケーション」をキーワードに一層の成長を求めた。バルセロナのＦＷスアレスのようなゴールへの執念をＦＷ杉本（Ｃ大阪）の名を挙げて要求。同じように期待を寄せるＭＦ山口（同）には「才能は申し分ないが、ホタルの声が聞こえてこない…」と中盤で声を張り上げ、ボスになるよう求めた。声を出すために必要なものを「（体の大きさなどではなく）“心の筋肉”だけだ」と意識ひとつで可能だとも説いた。

　そして伝説へ－。大事な４日後の抽選に向け「強豪チームばかりの組になる可能性もあり、怖い面もある」と正直な感想も漏らした。【八反誠】

　◆番組　ＷＯＷＯＷの「クラシコ直前！　宮本恒靖×ハリルホジッチＳＰ対談　～レアルｖｓバルサ徹底分析～」は１２月２２日午後１０時からＷＯＷＯＷプライムで無料放送。Ｒマドリード－バルセロナは同２３日午後８時３０分からＷＯＷＯＷライブで生放送。