A代表と同時期に北中米遠征を行った東京オリンピック(五輪)世代のU-22(22歳以下)日本代表が11日、羽田空港へ帰国した。

2試合を行い、同メキシコ代表に0-0、同米国代表には0-2で敗戦。2試合で無得点と悔しい結果に終わった。

FW陣は悔しさをあらわにした。17年U-20W杯韓国大会からエース候補と期待されたFW小川航基(22=水戸)は東京五輪に向けて「危機感しかない」と話した。左前十字靱帯(じんたい)断裂などの大けがから復活し、5月のトゥーロン国際では準優勝に貢献。輝きを取り戻しつつあるが、かつての絶対的だった存在感にはまだ遠い。

法大から卒業を待たずに鹿島入りした伸び盛りFW上田綺世(21)も「点を取れなかった、勝てなかったことは自分に責任がある」と表情は曇った。鹿島ではすでにリーグ戦で得点も決め、五輪世代のストライカー候補に名を上げた。「(時期を早めての鹿島入団に)その価値があるかどうかを今は見られている。正解だったと示す義務が自分にはある」。現在リーグ2位につけるチームへの貢献がレベルアップにつながる。

オーバーエージ(OA)が3人使える五輪代表。FWは大迫勇也の起用が有力候補と見られ、日本協会は所属先のブレーメンと交渉を続ける構えだ。A代表でも大黒柱である大迫の存在は、若武者たちにとっては大きな壁であり、発奮材料だ。五輪まで残り1年を切った。それぞれの道で成長を続け、大舞台を目指す。