日本サッカー協会が、12月末に予定しているトゥーロン国際大会(フランス)への五輪代表の派遣見送りを検討していることが26日、分かった。

A代表と五輪代表の指揮体制を変更し、横内昭展監督が初めて指揮を執る大会としてU-23世代を派遣する予定だった。

欧州全域で新型コロナウイルスが再び大流行しており、フランスでは25日に初めて1日感染者数が5万人を超えるなど大混乱。大会の実施自体が不透明な状況になっている。さらに来季のJリーグがコロナ禍で開幕を2月13日に早める予定で、各クラブは普段より早い1月初旬には新シーズンに向けた合宿をスタートさせることも影響した。

21日の技術委員会で反町康治委員長は、トゥーロン国際への派遣中止を検討していると報告。「来季のJリーグ開幕が早まり、選ばれた選手にはチーム始動まで2週間の休養を与えられなくなることが予想される。それも1つの理由」と各委員に説明したという。大会参加後に帰国した際に2週間の隔離措置が必要になることも壁となっている。

五輪代表は年内活動がないまま来年3月の合宿からスタートする。現在、ブラジル、アルゼンチンなど南米強国との親善試合を予定しており、3月と6月の合宿を経て、東京五輪直前の7月5日からメダル獲得に向けた最終調整へと入る。