サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」が11日、福島県内で候補合宿をスタートさせた。

東京オリンピック(五輪)メンバー決定前最後となる6月の国際親善試合に向けた候補合宿で、高倉麻子監督(53)は国内組のみ23選手を招集した。4月の活動時とほとんど顔ぶれは変わらないが、負傷明けのDF土光真代(25)、FW小林里歌子(23=ともに日テレ東京V)らが代表候補に復帰した。

五輪本番のメンバーは18人。指揮官は、4月の活動に参加したFW岩渕ら海外組6選手と主将DF熊谷に今回の23選手を加えた30人が「(メンバー選考の)ベースになる」と説明。「急にパフォーマンスが上がってきた選手を直前に呼ぶ可能性もゼロではないが、根本はここにいる選手と海外組で考えている」と、絞り込みが進んでいることを明かした。

五輪開催を巡っては賛否の意見が飛び交うが、高倉監督は「手の届かない問題。大会が開催されるとしてもそうでなくても、選手が自分自身を見つめて、日々レベルアップしていくことは変わらない」とピッチ上のことだけに集中した。「いよいよ東京五輪が近くなり、選手もスタッフ一同も、緊張感が上がっている。攻守にわたる戦術をブラッシュアップして、個々のコンディションや細部の技術的なところを含めて、研ぎ澄ませていく大事な合宿になる」と、1週間の活動に向けて気合を入れた。