オーバーエージ(OA)として初めてU-24日本代表の試合に出場した主将のDF吉田麻也(32=サンプドリア)は、「おととい(A代表との試合を)外から見て、選手やチームの特徴は把握したつもりでいたけど、自分でやる方が理解を深められるし、うまく統率すればもっとうまくできるのも分かった。1試合やれてとりあえずよかった」と、試合経験を積めたことを収穫とした。

試合は前半に3点、後半にも3点と、スムーズに得点が入った。吉田は「(前線の)守備のはめ方もよくて、後ろは限定しやすかった。ただ、細かいミスはあった。細かい質の高さを求めないといけない」。

一方で「試合を通してマネジメントすることはチームに言った。勝っているときにどうするか、負けているときどうするか。うまく試合を運べるようになれば、もっといいチームになると思う」と、ここからオリンピック(五輪)本番まで短期間での成長へ、手応えを口にした。

MF田中が相手選手に削られた後半26分の場面では、吉田が相手選手へ抗議する一幕もあった。「点差が開いてラフプレーが出てきた。僕は(A代表前主将の)長谷部さんみたいに優等生ではないので、かわいい選手たちが削られたら行かないといけない。TVで見ている人は大人げないと思うかもしれないけど、それもゲームマネジメントの1つ」と吉田。「ジャッジングや、今回観客はいなかったけどスタジアムの雰囲気を味方にするのも、試合をマネジメントする1つの術」と、若いチームを任されたリーダーとして、大舞台で必要なことをチームに落とし込んでいく。