W杯連覇を目指すU-20女子日本代表が、フランスとの激闘を制し準決勝進出を決めた。

延長後半ロスタイムに、FW藤野あおば(18=日テレ東京V)が自ら獲得したPKを決めて土壇場で同点。PK戦で日本は5人がしっかり決めて、大接戦を制した。次は25日(日本時間26日)の準決勝でブラジルと対戦する。

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諦めなかった日本にドラマが待っていた。試合直後のインタビュー。「今振り返ることができないぐらい、本当に選手たちの頑張りに感動しています」。池田太監督(51)は、興奮冷めやらぬ様子で話した。

2-3で迎えた延長後半ロスタイム。フランスの勝利を目前に、流れが日本に傾いた。直前のFKに頭で飛び込んだ藤野と相手GKが接触。オンフィールドレビューの末に、日本にPKが与えられた。

幸運な流れを離さなかった。勝敗を決めるPK戦で、GK大場が1人目のシュートを読み切りファインセーブ。日本はプレッシャーをものともせず、5人がきっちり成功。土壇場で連覇の夢がつながった。

「みんなで最後まで諦めず戦いきって、ベスト4に残れたことはとてもうれしい」。大場は、満面の笑みを浮かべた。どんなに緊迫した場面でも選手は笑顔を忘れない。そんな姿に、勝利の女神がほほえんだのかもしれない。

池田監督は「最後まで諦めなかった選手たちの姿勢、本当に運もありましたし、ぎりぎりで勝利をつかむことができて本当にうれしく思います」と喜びをかみしめた。自身が率いた18年フランス大会からの連覇へあと2勝。運も味方に頂点まで駆け上がる。