【ドーハ(カタール)11日=岡崎悠利】サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会の日本代表DF長友佑都(36=FC東京)が、ドーハでの初の屋外練習で、日本出発から徹底してしゃれたハットで隠し続けた? 新ヘアスタイルを、ついにお披露目した。注目の髪形は2大会連続の金髪だった。見守る報道陣に向かって7回、手をたたきながら「盛り上げていこう盛り上げて! ワールドカップ、ワールドカップ!」と声を張り上げて猛アピールした。

この日未明に、DF酒井宏樹(浦和レッズ)が到着して日本代表の国内組は7人がドーハに全員集合。暑さがやわらぎ始める夕方から、練習場で本格的なトレーニングをスタートさせた。

長友は出国時から、キングカズが愛用していたものと似たような中折れ帽子をかぶっていた。なぜか、帽子。成田空港で聞かれても「格好いいでしょ?」とけむに巻いた。保安検査場でもかぶっていた。まさか約13時間のフライト中も脱がなかった、というわけはないだろうが、ヘアスタイルに注目が集まることに。期待値、いやハードルは高まる一方だった。

ドーハに到着してからも、空港からホテルに移動したバスの到着時にも、かぶったまま。待ち受ける報道陣に気づくと、車中で姿を隠すようなしぐさも見せた。自身4度目のW杯を戦うことになる髪形を徹底して隠し続け、話題をさらっていた。

4年前、18年W杯ロシア大会では、事前合宿地のオーストリアで突然金髪に染めて練習に現れた。「スーパーサイヤ人になろうとしたら、スーパーゴリラになった」とチームを明るくして上昇気流に乗せた。

自身4度目のW杯ヘアは、日本で仕込んで“空輸”。ピッチに出てくるまでベールに包んだまま、計3日も注目を集めて、披露するという徹底ぶり。際立ったキャラクターをいきなり印象づけた。

 

◆W杯とヘアスタイル 94年米国大会で活躍したコロンビアのバルデラマは、ボリュームある金髪アフロで愛称「ライオン丸」。同大会のイタリアのR・バッジョはポニーテールだった。02年日韓大会でブラジルの怪物ロナウドは、前髪を三角形に残した「大五郎カット」。同時期、イングランドのベッカムは、ソフトモヒカンで日本でも大フィーバーを巻き起こす。日本では戸田の赤いモヒカン、トサカスタイルが注目された。