日本代表なでしこジャパン(FIFAランキング11位)が2-0でコスタリカ(同36位)を下し、開幕2連勝を飾った。

ザンビアとの第1戦から先発メンバー4人を交代。MFの猶本光(三菱重工浦和)杉田妃和(米NWSLソーンズ)林穂之香(ウェストハム)とDF三宅史織(INAC神戸)がスタメン入りした。

立ち上がりからチャンスをつくり続けた。前半12分に、MF藤野あおば(日テレ東京V)の右CKから熊谷紗希(ローマ)がヘディングシュート。これは相手GKに阻まれた。

同16分には田中美南(INAC神戸)からのパスを受けた猶本が左からシュート。こぼれ球に右サイドから詰めた藤野とDF清水梨紗(ウェストハム)が狙ったが、2人が重なってしまいシュートを打つことができなかった。

それでも、やはり先制は日本だった。25分、中央で三宅からのパスを受けた田中美が左サイドの猶本へボールを送ると、猶本が思い切り良く左足を振り抜き、低いシュートをゴール右サイドネットに突き刺した。涙の初W杯だけでなく、うれしいWゴールも挙げた。

猶本「試合前から、あおばや(田中)美南が持てば自分にチャンスが来るかなと思っていました。1本目を外していたので、うれしかったんですけど、まだ1点だったので気は抜けないなと思って切り替えました。結果を残したいと思っていたので、実際にそうなって本当にうれしいです。まだ次のスペイン戦もありますし、1戦1戦、しっかり勝ちを積み上げていきたい。その中で、自分のゴールで勝たせたいと思っていたので、貢献できてうれしいです」

さらに2分後、追加点が生まれる。田中美のヘディングシュートのこぼれ球を右サイドで拾った藤野が、右へのドリブルで目の前のDFを外し、ほとんど角度のないところから強引に右足シュートをゴールにねじ込んだ。

藤野の得点は男女を通じて日本のW杯最年少弾。10代の選手が決めたのも初めてとなった。「やったぁ!」と声を上げながらチームメートと抱き合った。

後半も5分にMF長谷川唯(マンチェスター・シティー)が左足ミドルシュートを狙うなど積極的にゴールに迫る。同14分には藤野、田中美に代えて、初戦のザンビア戦で2ゴールを挙げたMF宮沢ひなた(マイナビ仙台)と同じく1得点のFW植木理子(日テレ東京V)が投入された。29分には林、猶本に代えてMF長野風花(リバプール)とFW清家貴子(三菱重工浦和)もピッチへ入った。

コスタリカ決死の守備もあって後半は得点がなかったものの、そのまま2-0で試合終了。勝ち点を6とした。

この後、午後4時30分キックオフのスペイン(6位)-ザンビア(77位)戦でスペインが引き分け以上なら、なでしこジャパンの決勝トーナメント進出が決まる。

池田太監督「初戦をしっかり勝って、この難しい2戦目も緩みなく隙なく戦おうと。守備陣も集中していましたし、マーカーとの切り替えもしっかり意識してやれていた。(先発を入れ替えても新たな得点者が2人出て)チームで戦っていく上で、しっかり誰が出ても、なでしこジャパンの戦い方ができている。しっかり準備して次へコンディションを整えていきたい」

首位通過が懸かる第3戦スペイン戦は31日午後4時から行われる。【千葉修宏】