「わさび没収」で負けた!?

 日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(58)が、平壌開催だった15日のW杯アジア3次予選北朝鮮戦で、入国する際に好物のわさびを取り上げられていたことが判明した。17日、トヨタ・クラブW杯の抽選会に出席した日本協会の小倉純二会長が「(平壌の)空港でチューブに入ったわさびを取られちゃって、持ち込めなかったんだよ」と、苦笑いしながら明かした。

 イタリア人指揮官はわさびが大好きで、すしだけでなくトンカツにもわさびを付けるという。白ご飯もわさびを混ぜて食べるほどの“変食家”で、いつもカバンに100円程度で買ったチューブ入りのわさびを持ち歩いている。わさびがないと食欲が出ないのか、食事の際には同行した日本人シェフに「あれ(わさび)ないの?」とおねだりしたほど。小倉会長は「すった(高級な)わさびじゃなくて、チューブ入りのやつがいいみたいなんだ」とあきれたように笑った。

 平壌での2泊3日を「わさびなし」で過ごした指揮官は、何を食べても味気ないと思ったのか、パンばかり食べていたという。それでは力が出るはずもなく、既にW杯出場権を逃した北朝鮮に就任17戦目で初黒星。試合後はわさびがないはずなのに、苦虫をかみつぶしたような表情でピッチを引き揚げた。「わさびがなくて、ごめんねって謝ったんだ」と同会長。今後の遠征は必ずわさびを持参しないといけないかも。【益子浩一】