【シドニー(オーストラリア)24日】失意の日本代表FW本田圭佑(28=ACミラン)が、日本強化プランを明かした。自身のPK失敗などでアジア杯は準々決勝で敗退。一夜明けたこの日、現地からイタリアへ戻った。18年W杯ロシア大会までに自信を取り戻すために、今後は欧州の強豪との対戦を熱望。どん底からはい上がる決意を示した。

 「もう昨日のうちに気持ちは切り替わっている」。シドニー国際空港に姿を見せた本田は、第一声でそう答えた。2連覇を狙ったアジア杯は準々決勝で格下UAEにPK戦の末に敗退。そのPKを外したのは、本田と香川の両エースだった。一夜明け、岡崎と酒井を加えた4人はすぐに欧州へ戻った。観光を楽しむ他の欧州組とは対照的だった。

 本田

 日本の評価を上げるために、世界に知らしめるために、欧州のチームとたくさん試合をしたい。今回、我々が(UAEに)食われたのとは逆のことをやる回数をどんどん増やしていくということです。

 落ち込んでいる暇はない。史上最強とみられながら14年W杯で惨敗し、アジア杯まで96年大会以来の8強止まり。アギーレ監督の八百長疑惑、そして結果も出ない現実。まさに日本はどん底まで落ちた。それでも普段、空港では大勢の報道陣の前で決して口を開かない本田は、あえて言った。

 本田

 下馬評では我々の方が完全に下回るような相手とたくさん試合をやる。そうすれば、日本の価値は高まっていくと思う。

 出発前には協会幹部に強豪との親善試合を直訴した。欧州の難敵にもまれ、自信を回復する。失意の本田は、日本再建プランを思い描いていた。【益子浩一】