なでしこリーグの開催方式が来季から変更となる可能性が高くなった。運営する日本女子サッカーリーグの実行委員会で、見直しの方向で議論が進んでいることが13日、分かった。昨季導入された1部10チームによるリーグ戦のレギュラー、エキサイティングの各シリーズを一本化。さらに1部、2部チームによるカップ戦を開催する案が検討されている。決定すれば、過密日程の解消や若手発掘など、日本女子代表「なでしこジャパン」の強化への追い風となりそうだ。

 なでしこジャパンが再び頂点に立つために-。なでしこリーグ幹部らで構成される日本女子サッカーリーグ実行委員会では、代表強化につながるリーグ戦などの見直し案が検討されている。関係者は「昨季終了後から改革の意見が多かったが、来季からでまとまりそう。代表選手にもクラブにも、メリットは大きいと思う」と明かした。

 現行の1部リーグ戦は、全10チームの2回戦総当たりでレギュラーシリーズを実施。その後、上位6チーム(1回戦総当たり)と、下位4チーム(2回戦総当たり)に分かれるエキサイティングシリーズで年間順位を決定する。その2シリーズを一本化し、2回戦総当たりで年間順位を決める方式に変更する案が検討されている。決定すれば1チームにつき5~6試合が減り、代表選手の負担となる海外遠征の直前や直後の試合が減る。各クラブにとっては2回戦総当たりの方が試合会場が確保しやすいというメリットがある。

 リーグ戦の方式の変更とともに検討されているのは、1部10チームと、2部の上位6チームによるカップ戦の開催だ。若手選手の出場機会が増え、2部の選手にとっては格好のアピールの場となり、なでしこジャパンの新戦力発掘の可能性が広がる。関係者によると「カップ戦期間中に代表合宿を行ってもいいのではないか」という意見も出ているといい、来季、3季ぶりのカップ戦復活が実現すれば、「もう少し、代表の活動期間が増えてほしい」と話した宮間主将らの要望にも応えることができる。

 来年2~3月にはリオ五輪アジア最終予選が開催され、8月には五輪本番を迎える。来季は今季以上に代表活動の質と量を増やさなくてはならない。将来に向けても、強化の場としての役割を担うリーグの活性化は必要。見直し案の議論は急ピッチで進んでいる。