北海道コンサドーレ札幌は13日、札幌・宮の沢で全体練習を行い、ミニゲームや紅白戦などで、16日ヴィッセル神戸戦(神戸ユ)に備えた。この日、背番号と同じ32歳の誕生日を迎えたDF石川直樹は、前節磐田戦(札幌ドーム)で仙台から移籍後、初アシストを記録。不慣れな左MFのポジションで徐々に存在感を発揮し始めた背番号32が次節、チーム敵地初勝利&3連勝をアシストする。

 神戸対策が、着々と進む。今季、仙台在籍時に神戸戦2試合に出場したが、いずれも零敗を喫した。「あの時はポドルスキがいなかったので、スピードなどを体感できていない。確実にワールドクラスの選手。他チームの映像を見て、感覚をつかみたい」と、元ドイツ代表で50点近くを挙げた大物を警戒。「守備で相手のリズムを崩せるか。イライラさせられたら、狙いどおり」と、短気を誘う作戦だ。

 さらに、関西特有の湿気を帯びた暑さにも注意を払う。「札幌がアウェーで勝ててない要因だと思う」。この日は念入りに芝に水をまき、紅白戦を敢行。「環境を考えながら準備することも大切」と説いた。

 前節では左サイドからグラウンダーのクロスを「狙いどおり」FWヘイスの足元に合わせ、決勝点を演出した。「中からでも外からでも点を取れるようになれば、もっと怖いチームになれる」と自信を見せる。誕生日に「1年でも長くサッカーができたら」と心を新たにした32歳が、再び勝利に貢献する。【中島宙恵】