ベガルタ仙台の渡辺晋監督(43)は試合後の会見の冒頭で「非常に心強かったです。本当にありがとうございました」とサポーターに感謝の言葉を述べた。続けて「まあ、終わった後なんで、いろんなものは覆らない。納得いかないものが多々あった。ただ間違いなく、3-2で我々は勝っている。次の(アウェーの第2戦会場の)等々力で決勝進出を決める」と総括した。

 前半に11本のシュートを放ち3点を奪った。だが、後半は苦しかった。同16分に2得点のFWクリスラン(25)が右足内転筋違和感で負傷交代。CKから1点を失った直後に、先制点を挙げたFW石原直樹(33)が2枚目のイエローカードで退場。8日敵地での第2戦は出場停止となった。終了間際に相手FWに空中戦を制されて痛恨の2失点目を喫した。相手のベンチ入り選手が判定について審判に抗議し警告を受けるなど、試合自体が荒れた。

 それでも決勝進出に近づいたのは事実で、指揮官は前向きだ。試合後には「これをエネルギーに変えるしかない」などと、中2日ながら躍動してリーグ2位の強豪を破った選手を鼓舞した。「戦術的にも整え、コンディションも整え、勝てるようにしたい」と決戦を見据えた。