V・ファーレン長崎が3-1で讃岐を下し、8月末からクラブ新の12戦負けなしでJ1初昇格を果たした。

 今年に入り深刻な経営難に陥ったが、通信販売大手ジャパネットホールディングス(長崎県佐世保市)の支援で再生。甲高い独特のセールストークで家電製品を紹介するなど茶の間の人気者だった高田明氏(69)が4月25日に社長就任すると、カリスマ経営者のオーラにも乗せられ悲願を達成した。この日、前節まで勝ち点2差の3位名古屋が負け、4位福岡が引き分けたため、勝てば自動昇格の2位が決まる状況だった。

 前半27分に先制した。低い右クロスに飛び込んだDF乾大知(27)が押し込んだ。前半13分までに右CKを4本奪うなど猛攻で流れを引き寄せていた。後半もFWファンマ(26)のポスト直撃ミドルシュートなど攻撃の手を緩めなかった。後半17分に追いつかれたが同28分に、MF前田悠佑(32)がこぼれ球を決めて決勝点となる今季初得点で突き放すなど計3得点で圧勝した。

 横浜FC監督だった06年に次ぎ2度目のJ1昇格に導いた元日本代表FW高木琢也監督(49)は「まだ自分でも信じられない。クラブ創部の有明SCで始まって以来499試合目。大半は昔の有明SCから始まっています。地元のチームで昇格できた。長崎県民の代表として、選手にありがとうと言いたい」と感謝した。